Chic(シーク)とは、ファッション用語で“スタイリッシュ”や“スマート”という意味。ハリウッドのレッドカーペットに立っても見劣りしないドレスを提供し、女性を魅力ある“小悪魔”に仕立てあげるワードローブ・レンタル店、シーク・リトル・デビル・スタイル・ハウスを取材した。
ダウンタウン・ロサンゼルス、ファッション地区のど真ん中にある11階建てのビルの最上階を貸しきり、9000スクエアーフィートの店内に4万点ものファッションアイテムを用意する。5年ほど前にスタイリストのミッシェルさんがサンタモニカでスタートしたオンライン・ファッション・ショップは、いまやLA最大手のワードローブ・レンタル店となった。
取り揃えているアイテムはドレスが最も多く、コート、帽子、シューズ、アクセサリー、バッグ、はたまたおしゃれな下着まで。ビンテージや一点もののオリジナルアイテムまで幅広く扱う。フィッティング・スペースには白い革張りのソファが置かれ、まるでラウンジのよう。現在LAでは“スタッズ”と呼ばれる装飾物を使ったものが大流行。他にも毛皮のコートや「赤」色、メンズはブレザーやサスペンダーなどが最近のトレンドらしい。
この店のユニークな点は、レンタル業務だけでなく、アイテムの販売や、スタイリストの派遣、デザイナーのPR、写真撮影できるスタジオなど、いくつかのビジネスが一つ屋根の下に集まっていることだ。店にあるアイテムのほとんどが買い取りも可能。アイテムを提供するデザイナー達のPR業務も依頼に応じて請け負う。
スタジオとして使用可能な部屋が幾つかあり、屋上のパティオでもロサンゼルスの街並をバックに写真撮影が行える。Elle Italian、A-list International、Nylonなどの大手ファッション雑誌の撮影でも利用されたそうだ。
アナスイやベッツィージョンソン、マークジェイコブなどの有名ブランドのものから、才能あるLAの若手デザイナーまで200人以上を揃えているのもこの店の売り。パリス・ヒルトンや歌手のレオナ・ルイスなども来店するなど、単なるレンタル・ショップにとどまらず、ファッションをリードする注目のワードローブ・ショップとして急成長中だ。
メールか電話で予約し、探しているスタイルを指定すれば、当日、店が用意したスタイルを試着し、気に入ればレンタル。支払額は、販売価格の20%で、1週間以内に返却すればOK。ドライクリーニングは店側で行うので、着た後はそのまま返せばよい。ほとんどのものは購入可能。メインの販売価格帯は$100~$500だが、安いものなら$30から、高いものは$6000のものまで。(公式ウェブサイト / http://cldstylehouse.com/pr)
取材場所 | ロサンゼルス カリフォルニア |
取材 / 撮影 | 堀口 美紀 |
編集 / 校正 | 高田 友美 |
発行人 | 池上 奨 |
版元 | オーガスト マガジン |
当頁は2009年から2011年にかけて発行されたエンタテインメント業界向けの無料情報誌「オーガストマガジン」をオンライン向けに再構成したものです。尚、記事や写真の無断転載及び無断引用は禁止いたします。
撮影関連会社を退社後カリフォルニア州ロサンゼルスに渡米。帰国後<アメリカ製>の雑貨や自転車(Schwinn製)などの輸入販売をオンライン上で開始。2016年。イリノイ州シカゴに拠点を置く仮装用マスク及びコスチュームの製造販売を行うZagone Studios製品の販売を開始。2020年。正式にZagone Studios Japanとして日本国内における同製品の輸入販売業務を開始。趣味はモトクロスバイク / バーベキュー / ピンストライピング / サーフィン / 釣りなど…